はじめに|掃除が苦手でも家はきれいに保てる
「掃除が苦手」「気づいたら部屋が汚れてる」「やる気が起きない」
そう思っているあなたに伝えたいのは、**“掃除が苦手”は、性格の問題ではなく仕組みの問題”**だということです。
実は、掃除が得意な人ほど「掃除が習慣化している」だけで、一度に大量の作業をしているわけではありません。
逆に、掃除嫌いな人ほど「汚れがたまってからまとめてやろう」とするため、さらに面倒になり、悪循環に陥りやすいのです。
この記事では、「掃除が嫌い」「めんどくさい」「やりたくない」人のために、“週1回”だけで家全体をきれいに保つための方法を解説します。
「仕組みで家が片づく」、そんな理想の暮らしを一緒に目指しましょう!
第1章|なぜ掃除はめんどくさいのか?心理と失敗パターン
「掃除って、なんでこんなにめんどくさいんだろう…」
こんな風に思ったこと、誰にでも一度はあるはずです。部屋が散らかっているのは気になる。でも、いざやろうと思っても腰が重い。結局、見て見ぬふりをしてしまって、気づけば汚れが蓄積…。掃除が苦手な人にとっては、そんな“あるある”が日常の風景かもしれません。
この章では、なぜ掃除がめんどうに感じるのか、その心理的な背景と、よくある失敗パターンについて掘り下げていきます。
「やらなきゃ」と思うほど、やりたくなくなる心理
掃除が苦手な人に共通するのが、「掃除=義務」だと感じていることです。たとえば、「部屋が汚いとだらしないと思われる」「主婦(主夫)なんだからやって当然」といったプレッシャーがあると、「やらなきゃ」という義務感が先に立ちます。
この「やらなきゃ」は、脳にとってストレスです。心理学的にも、人は義務になるとやる気をなくす傾向があるとされています。たとえば、読書好きの人でも「宿題で読まなきゃいけない」となると一気に楽しくなくなる。掃除も同じです。
掃除がめんどくさいのではなく、「やらされている感」がめんどくささを倍増させているのです。
「やるなら完璧に」という思い込みがハードルを上げる
もう一つ、掃除が続かない人によく見られるのが「完璧主義」の傾向です。
たとえば、床を掃除するなら家具も全部どかして、雑巾がけもして、ついでに棚も整理して…と、一度に全部やろうとする。確かに、できたら達成感はありますが、毎回そんなに手間がかかるなら、次にやるのが億劫になるのは当然です。
「どうせやるなら全部やりたい」「中途半端は気持ち悪い」と思ってしまう人ほど、掃除のハードルを無意識に高くしてしまっているのです。結果、「時間があるときにやろう」「週末にまとめて」と先延ばしになり、さらにやる気がなくなる悪循環に…。
「どこから手をつけたらいいか分からない」問題
部屋が散らかっている状態だと、「どこから掃除すればいいか分からない」という状態になります。これも掃除をめんどうに感じさせる原因の一つ。
たとえば、リビングにおもちゃが散乱していて、キッチンも食器が山積み、洗面所には洗濯物があふれている…。そんなとき、どこから手をつけるか迷ってしまい、結果、何もせずにソファに座り込んでしまう――というのはよくあるパターンです。
掃除が苦手な人ほど、「整理されていない空間」を前にすると、判断が麻痺してしまいがち。まるでゲームのラスボスをいきなり目の前に出されたような気分になり、「無理」と感じてしまうのです。
成功のカギは“心理的ハードル”を下げること
ここまで見てきたように、掃除がめんどうに感じるのは、必ずしも「体力」や「時間」の問題ではありません。むしろ、「心理的ハードルの高さ」が最大の障壁です。
- やらなきゃと思うからやりたくなくなる
- 完璧を求めるから行動できなくなる
- 手順が見えないから手が止まる
この3つの“掃除イヤイヤ要素”を解消することが、掃除嫌いを克服する第一歩になります。
次章では、こうした心理的な壁を取り除きながら、無理なく習慣化できる「週1回だけの掃除術」をご紹介していきます。完璧じゃなくていい、少しの工夫とマインドの転換で、掃除は「めんどう」から「まあ、やってもいいか」へと変わっていくのです。

第2章|掃除嫌いのための「週1習慣術」基本の考え方
「掃除は好きじゃないけど、できれば家は綺麗に保ちたい」
そう思っている人にこそ、試してほしいのが「週1回だけ掃除する」というシンプルな習慣です。
「えっ、それだけで本当に大丈夫なの?」と不安になるかもしれません。でも実際、ちょっとしたコツさえ押さえれば、週1回の掃除で“ちゃんと整った家”は維持できます。
この章では、「週1掃除」がうまくいくための基本の考え方と、続けるためのマインドセットをご紹介します。
毎日じゃなくてOK!「完璧」より「続けられる」を優先
まず大前提として知っておきたいのは、「毎日掃除しなくても、家は汚部屋にならない」ということ。
世の中には、「毎日ちょこちょこ掃除すれば簡単です」というアドバイスもありますが、それができれば苦労しない…というのが本音ですよね。掃除が苦手な人にとっては、「毎日」は心理的にもハードルが高すぎるのです。
だからこそ、「週1回だけ」「決まった曜日だけやる」というルールにして、自分の中で“終わりが見える掃除”にすることが大事。習慣は、完璧より「続けられること」が何よりも強いのです。
「家じゅう全部」やらなくていい!エリア分けでハードルを下げる
掃除が続かない最大の理由の一つが、「一度に全部やろうとしてしまうこと」です。
そこで取り入れたいのが、「掃除エリアを分けて、週ごとにローテーションする」という方法。たとえば、以下のように分けてみましょう。
- 第1週:リビングと玄関
- 第2週:キッチンとダイニング
- 第3週:トイレと洗面所
- 第4週:寝室とクローゼット
このようにしておけば、「今週はここだけでOK」と明確になり、掃除にかかる時間も労力もぐっと減ります。結果的に、「やる気がなくても10〜15分で終わる」レベルになるので、掃除が“生活の一部”として自然に定着しやすくなるのです。
汚れは「ためる前に落とす」が正解
週1掃除が成り立つ理由の一つは、「汚れが軽いうちに落とす」ことで、結果的に掃除がラクになるからです。
たとえばキッチンの油汚れや洗面所の水アカも、数日〜1週間程度であれば、洗剤やスポンジで軽くこするだけで簡単に落とせます。しかし、2〜3週間放置すると、固まり、染みつき、こびりつく…となって、時間も体力も必要になる。
つまり、「汚れをためないこと」こそが、最大の時短テクニックなのです。そしてこれは、1日5分掃除よりも、「週1のしっかり掃除」の方が、むしろラクに実現できたりします。
「習慣化」には“固定ルール”が効く
週1掃除を習慣にするには、やるタイミングを“完全固定”するのがコツです。
たとえば、「毎週土曜の午前中は掃除タイム」と決めてしまう。できれば時間帯も固定すると効果的です(例:朝9時〜9時半の30分)。
人間の脳は、「選択肢が多い」と疲れてしまう特性があります。掃除のタイミングを毎回決めるのがストレスになるくらいなら、あらかじめ「決め打ち」しておいた方が続きやすいのです。
もしできなかった週があっても気にしないでください。週1のペースが3〜4週に1回崩れる程度なら、家の状態が大きく乱れることはありません。習慣とは、多少の揺らぎがあっても、長い目で見て戻ってこれるものです。
「週1掃除」は未来の自分へのプレゼント
最後に、ちょっと視点を変えてみましょう。
掃除という行為は、「今の自分の快適さのため」だけではなく、「未来の自分への贈り物」でもあります。
週1回、15〜30分だけ時間をとって家を整える。それだけで、来週のあなたは気持ちよく目覚められ、気分よく過ごすことができます。朝起きたときに部屋が整っている。週明けにキッチンがすっきりしている。それは、数日前のあなたが“ちょっとだけ頑張った結果”です。
この「未来の自分をラクにする」という視点を持てば、掃除の意味が少し変わって見えてくるかもしれません。
第3章|具体的な「週1回の掃除ルーティン」例
「週1回で本当に家がキレイになるの?」
「具体的に何をすればいいのか分からない…」
そんな不安を抱える方のために、ここでは実際の「週1掃除ルーティン」の例をご紹介します。掃除が苦手な人でも迷わず進められるように、エリア別に分けたやり方と、所要時間の目安をセットにして解説していきます。
■ まずは「15〜30分」で完結する“時短型ルーティン”を目指す
掃除嫌いの人に必要なのは、「短時間でも満足感を得られる仕組み」です。
目標は、1回の掃除が15〜30分以内に終わること。
時間をかけすぎると「次はやりたくない」となりがちなので、「これくらいなら毎週できそう」と思える分量を意識しましょう。
■ エリア別「週1掃除ルーティン」例
▶ 第1週:リビング・玄関まわり(所要時間:25分)
- 玄関の床を掃き、ドア周りを拭く(5分)
- 靴の整理&不要なものは靴箱へ(3分)
- リビングの床にある物を片づける(5分)
- テーブルやテレビボードを拭く(5分)
- 床掃除(掃除機またはクイックルワイパー)(7分)
ポイント:
生活空間のリセットがメイン。物の定位置を決めておくと片づけが一気にラクになります。
▶ 第2週:キッチン・ダイニング(所要時間:30分)
- 調理台・シンクを中性洗剤でさっと洗う(7分)
- コンロ周りの油汚れを拭き取る(5分)
- 冷蔵庫のドア・取っ手まわりを除菌シートで拭く(3分)
- ダイニングテーブルと椅子の脚を拭く(5分)
- 床掃除(掃除機+水拭きorドライシート)(10分)
ポイント:
1週間以内の汚れは軽く拭くだけでも十分。頑固な油汚れに発展する前に対応するのがカギ。
▶ 第3週:洗面所・トイレ(所要時間:20分)
- 洗面台の鏡・蛇口・ボウルを拭く(5分)
- 洗濯機まわりのほこり取り&床掃除(5分)
- トイレ便座・フチ裏・床を拭く(7分)
- トイレットペーパーや消耗品の補充(3分)
ポイント:
トイレ掃除は短時間でも清潔感がアップ。使い捨てお掃除シートを活用すると手軽です。
▶ 第4週:寝室・収納スペース(所要時間:25分)
- ベッド下のほこり取り(5分)
- クローゼットの中をざっとチェック&不要物を出す(7分)
- 引き出し・棚の前面を拭く(5分)
- 床掃除(掃除機orワイパー)(8分)
ポイント:
“寝るだけの場所”になりがちな寝室こそ、整っているとメンタルにも良い影響。服の整理は最低限でOK。
■ 「掃除しやすい家」=週1掃除がラクに続く家
掃除ルーティンを続ける上で意識しておきたいのが、**「掃除しやすい環境づくり」**です。以下のような工夫を取り入れると、掃除にかかる時間も気力も大幅に減らせます。
- 床に物を置かない: 物を避ける手間がなくなるだけで掃除効率が爆上がり
- 収納の定位置を決める: 毎回探す・片づけるのが面倒になるのを防止
- 掃除道具はすぐ使える場所に: 「道具を取りに行くのが面倒」が最初の挫折ポイントです
■ 自分に合った「お気に入りルーティン」を見つけよう
今回ご紹介したのは一例にすぎません。大事なのは、自分の暮らしや性格に合わせてカスタマイズすること。
たとえば、「トイレ掃除だけは週2回やりたい」「平日に10分だけリビングを片づける時間を作りたい」など、ライフスタイルに合った調整は大歓迎です。
無理に「型」に合わせるよりも、「これなら続けられる」と思える流れを見つけていきましょう。
■ 最初の1〜2か月は「60点でも合格」にする
掃除ルーティンを始めてすぐは、「あ、今週サボっちゃった…」という日もあるかもしれません。大丈夫、それが普通です。
重要なのは、「やらなかった週があっても、また戻ってこれるかどうか」。
最初のうちは完璧を目指すより、「60点でも合格」と割り切って、淡々と習慣化を目指していきましょう。

第4章|掃除が楽しくなる「仕組みとアイテム」5選
どんなに効率的な掃除ルーティンがあっても、「気が乗らない」と続かないのが人間です。
特に掃除が嫌いな人にとっては、毎週の掃除が「やらなきゃいけないタスク」と感じるだけで気が重くなってしまうもの。
そこで必要なのが、**掃除そのものを“ちょっと楽しくする仕組み”**と、やる気を引き出してくれるアイテムたちです。
この章では、掃除嫌いな人でも「これならやってもいいかも」と思えるような、実際に効果のある“仕組み&アイテム”を5つ厳選してご紹介します。
1. 「推し時間」に掃除を組み合わせる|耳がヒマな時間を味方に
掃除を単独のタスクとして考えると面倒に感じます。でも、そこに「楽しみ」を掛け算することで、印象がガラッと変わります。
おすすめは、掃除中に“耳で楽しめるコンテンツ”を取り入れること。
たとえば…
- お気に入りの音楽を流す(アップテンポのプレイリストなど)
- 好きなポッドキャストやYouTube音声を聞く
- オーディオブックを流して「ながら読書」
こうすることで、「掃除の時間=ちょっとした自分のエンタメ時間」に変わります。「掃除のために音楽を聴く」のではなく、「音楽を聴くために掃除をする」という発想の転換が、意外と効くのです。
2. サッと使える掃除グッズは“出しっぱなしOK”にしておく
掃除が続かない最大の理由のひとつが、「掃除道具を取り出すのが面倒くさい」問題です。
そこでポイントになるのが、「見せる収納で、掃除道具を手に取りやすくする」という仕組み。
たとえば…
- クイックルワイパーを玄関やリビングの隅に立てかけておく
- ハンディモップをテーブル横のカゴにセット
- トイレ掃除シートを見えやすい棚に収納
「しまいこまない掃除道具」こそが、掃除を“やる気になる瞬間”を逃さない鍵になります。最近はおしゃれな掃除アイテムも増えているので、あえて“インテリア化”してしまうのもアリです。
3. 見た目も気分も上がる「お気に入りの掃除アイテム」を持つ
掃除嫌いな人にこそおすすめしたいのが、“お気に入りの道具”を1つ持つことです。ちょっと贅沢に見えるかもしれませんが、「好きなデザイン」「使って気持ちいい」アイテムを使うと、掃除そのものがちょっと楽しくなります。
例:
- 木製ハンドルのホウキやブラシ(見た目もナチュラルでテンションUP)
- 北欧デザインのおしゃれスプレーボトル
- 香りが選べる天然系クリーナー(柑橘・ミント・ラベンダーなど)
- かわいい柄の使い捨て掃除シートや手袋
「気分がアガる」掃除道具を使うことで、作業が“ちょっとした楽しみ”に変わります。
4. 「ビフォー→アフター」の写真を撮る
掃除のモチベーションを保つのに意外と効果的なのが、成果を“見える化”すること。中でもおすすめなのが、「掃除前と後の写真を撮る」方法です。
たとえば…
- 散らかったリビング → 整ったソファ周り
- 汚れたシンク → ピカピカになったシンク
- 雑然とした棚 → スッキリ整理された棚
この「ビフォー→アフター」の写真をスマホで保存しておくと、自分の達成感を可視化できるうえに、「来週もここまでできたら気持ちいいかも」と思えるようになります。
さらにSNSに投稿すれば、共感や応援コメントがついてモチベーションアップにつながるかもしれません。
5. 「自分へのご褒美ルール」を作る
最後におすすめしたいのが、掃除のあとに“ちょっとしたご褒美”を用意しておく仕組みです。
たとえば…
- 掃除が終わったら好きなスイーツを食べる
- お気に入りのカフェに行く
- 30分ゲームしてOKにする
- 好きな動画を堂々と観る時間にする
ご褒美があると思うと、掃除という行為が「イヤなこと」ではなく、「その後の楽しみを得るための前置き」になります。
掃除を“苦行”ではなく“通過儀礼”ととらえることで、行動へのハードルがグッと下がります。
「仕組み」と「ちょっと楽しい」をセットにするのが続けるコツ
掃除を楽しくするためには、**自分の性格に合った“仕掛け”**を見つけるのが一番効果的です。
- 見た目で気分が上がる
- 音や香りで気持ちが整う
- 達成感を感じられる
- ご褒美がある
こうした仕組みが1つでもあるだけで、掃除に対するネガティブな印象はずいぶん変わります。

第5章|“掃除しない日”をつくる勇気
「ちゃんと掃除できなかった…」
「今週はサボってしまった…」
週1回だけの掃除ですら、できなかったときに「罪悪感」を抱えていませんか?
でも、ここで大切にしてほしいのは、“掃除しない日”をつくることは、サボりでも失敗でもないということです。むしろそれは、「掃除を長く続けるための必要な余白」なのです。
この章では、掃除を習慣にするうえで意外と大切な「しない日を許すマインド」と、それによって得られる効果についてお伝えします。
「継続」に必要なのは“完璧”ではなく“柔軟さ”
習慣を続けるには、意志の強さよりも「ゆるく続けられる柔軟さ」が必要です。たとえば、風邪をひいた、仕事が忙しかった、気分が乗らなかった…。そんな週があっても、掃除を休んだことを「失敗」と捉える必要はありません。
むしろ、「今週はしない」と決めてゆっくり休むことができる人のほうが、長期的に見ると掃除習慣を継続できる傾向があります。なぜなら、“無理をしない”という選択こそが、続ける力になるからです。
掃除に「休み」があることで、生活全体が整う
私たちの心と体には、リズムがあります。頑張る日もあれば、休む日もある。この“波”を無視して毎週同じようにやろうとすると、かえって負担が積み重なり、いずれ嫌になってしまいます。
掃除に「しない日」や「今週はパス」という余白を持たせることで、生活全体にもゆとりが生まれます。すると、不思議と部屋も荒れにくくなるものです。
掃除嫌いな人ほど、「やらない週があっても大丈夫」と思える心の余裕が、結果として“散らからない家”をつくってくれるのです。
「生活リズムに合ってない掃除」は、続かなくて当たり前
たとえばあなたが平日は仕事や育児で忙しく、土日も予定がぎっしり詰まっている場合、「毎週土曜に掃除」と決めたとしても、できない日が出てくるのは当然のことです。
そんなときは、無理にその日にこだわらず、今週は別の日に回す・やらないと決めるという柔軟な対応が必要です。
また、「毎週決まった曜日にやる」よりも、「今週はこの30分だけ時間がとれそう」というタイミングでやる方が、気楽にできる場合もあります。
自分の生活スタイルに合わないルールを無理に続けようとすると、それがストレスになり、いずれ「もうやめた!」となってしまいます。掃除は、自分に合う形で“ゆるく継続する”のがベストなのです。
「今週やらなかったけど大丈夫」と言える自分をつくる
多くの人がつまずくポイントは、「掃除ができなかった自分を責めてしまうこと」です。
でもよく考えてみてください。
1週間掃除しなかったからといって、すぐにゴミ屋敷になるわけではありません。1回休んだところで、大きな問題にはならないのです。
大事なのは、「また来週やればいい」と思えるかどうか。
“できなかった”ではなく“休んだ”と考えるだけで、自分への評価がガラリと変わります。
掃除に限らず、ダイエットや運動などの習慣も同じ。「たまには休む」があるほうが、むしろ習慣は長持ちします。
“しない勇気”が「やる気の回復」に効く
「掃除したくない…」という気持ちのときに無理に動こうとすると、ますます億劫になりますよね。
そんなときこそ、あえて「今週は潔くやめる!」と決めるのが効果的です。自分の中で一度“やらない”と決めてしまうことで、逆に気持ちが軽くなり、次に「やろう」と思える力が自然と湧いてきます。
これは、掃除だけでなくすべての習慣に共通する原理です。つまり、“しない勇気”は、やる気のエネルギーを回復させる「休息」なのです。
習慣とは「続けること」ではなく「戻ってこれること」
本当に習慣化されている人とは、毎週欠かさず掃除している人ではありません。
本当に習慣化されているのは、「サボっても、また戻ってこれる人」です。
たとえ1週サボっても、翌週に「じゃあ、またやろう」と戻ってこれる。これこそが、掃除が“生活の一部”になった証拠なのです。
おわりに|「やらない自由」も、きれいを保つ力になる
私たちは、「きれいにしなければ」「掃除をさぼっちゃダメ」という強迫観念に縛られがちです。でも、習慣を長く続けるには、“やらない自由”を持つことがとても重要です。
掃除しない週があっても、自己嫌悪にならないでください。
それは「ズボラ」ではなく、「うまく力を抜ける人」なのです。
必要なときに、またスッと戻ってこられる。
それが、“掃除嫌いでも続く”暮らしの、本当のコツです。