はじめに|家事に追われる毎日から抜け出すには?
毎日忙しくて、気づけば「家事で1日が終わっている」…そんな風に感じることはありませんか?
掃除・洗濯・料理・片づけなど、家事は終わりがない上に、やって当然と思われがち。だからこそ、効率化することが何より重要です。
本記事では、日々の負担を軽くし、時間と心に余裕を生む「時短家事テクニック」を15個厳選して紹介します。
どれもすぐに実践できるコツばかり。あなたの暮らしを少しでもラクにするヒントになれば幸いです。
【1】「ながら家事」でスキマ時間を活用する
「1つの家事が終わったら次へ…」と、家事を分けてこなしていませんか?
実はそのやり方、家事時間を長引かせる原因になっているかもしれません。
忙しい日々の中で家事を効率よく進めるためには、“ながら家事”=並行作業の習慣化が非常に効果的です。
✅ ながら家事とは?
「別のことをしている最中に、同時に家事を進めてしまう」こと。
たとえば:
- 料理中にキッチンのコンロ周りをサッと拭く
- 歯磨きをしながら洗面台の水垢を指でこする
- 湯船に浸かっている間に風呂のフタや壁をスポンジで軽く洗う
- 洗濯機が回っている間にリビングの床をクイックルワイパーで拭く
このように、スキマ時間を「ついで掃除」「ついで片づけ」に充てるだけで、
意識せずとも家の中がきれいになっていきます。
✅ ながら家事を成功させる3つのコツ
1. 「セットで覚える」習慣にする
たとえば…
- 電気ケトルを沸かす間 → 台拭きでテーブルを1周
- ごはんを炊いてる間 → 洗面台を磨く
- お風呂の追い焚き中 → 洗面所の鏡を拭く
動作とセットで覚えると、「やらなきゃ」感がなくなります。
2. “小さな道具”を家中に配置しておく
- ウェットシート(各部屋に)
- ミニほうき&ちりとり(脱衣所や玄関)
- キッチンペーパー+アルコールスプレー(テーブル用)
👉 わざわざ取りに行かなくていい=即行動できる!
3. “ながら”は2つまでにする
やりすぎると逆に中途半端になります。
「湯船に浸かりながら、浴槽のフチをこする」くらいの1つのメイン行動+1つの家事がベストです。
✅ ながら家事の習慣化で1日がラクになる!
1回あたりにかかる時間は数分でも、それを毎日続ければ…
- 掃除がたまらない
- 週末の“大掃除”が不要になる
- 「やらなきゃ」が減ってストレスフリーに
たとえば、歯磨き中に毎日洗面台を1拭きするだけで、水垢がたまりにくくなり、月1回のガチ掃除が不要になることも。
🎯 「ながら家事」は忙しい人の味方!
がっつり時間を確保しなくても、“ついで”で家が整うのが「ながら家事」のすごいところ。
家事を“イベント”ではなく“動作の延長”としてとらえることで、自然に効率化できます。
まずはひとつ、「●●しながら●●する」習慣を見つけてみましょう。
1週間後には、きっと家事がもっとラクになっていますよ。
【2】洗濯物は「干さずに掛ける」仕組みをつくる
● ハンガーに干したままクローゼットへ収納
洗って→干して→取り込んで→たたんで→しまう…という工程を省略するには、「干す」と「収納」を一体化するのが効果的。
シャツやブラウスなどは、乾いたらそのままハンガー収納するだけで完了です。

【3】調理は「下ごしらえ一括」&冷凍でラクする
忙しい毎日でも、食事は手作りしたい。
でも、「帰ってから野菜を切って、肉を下味つけて…」となると、料理を始める前から疲れてしまいますよね。
そんなときこそ取り入れたいのが、「下ごしらえ一括」+冷凍保存という時短テクニックです。
調理の“面倒くさい”を一気に解消してくれます。
✅ 下ごしらえ一括=調理の“前段階”をまとめて済ませる
具体的には…
- 野菜をまとめて切る(例:キャベツの千切り、にんじんの千切り、玉ねぎスライスなど)
- 肉や魚に下味をつけておく(しょうゆ+みりん/塩こうじ/焼き肉のたれ など)
- 冷凍しておく食材を「1回分ずつ」に分ける(鶏むね肉200gずつなど)
この作業を週末の30分〜1時間でやっておけば、平日の調理が激変します。
✅ こんなふうに使える!下ごしらえ冷凍の実例
▸ カット済み野菜
- キャベツ → 冷凍炒め物・味噌汁にそのままIN
- 玉ねぎ → 炒め物・スープ・カレーに
- ピーマン・にんじん → チンジャオロースや煮物に
👉 すべて冷凍OK!炒め物は“凍ったまま”使えるのも時短ポイント。
▸ 味付き冷凍肉(下味冷凍)
- 鶏むね肉+塩こうじ → そのまま焼いても柔らかくジューシー
- 豚こま+しょうが焼きのたれ → 解凍してフライパンで焼くだけ
- 挽き肉+カレー粉+ケチャップ → タコライス風やナポリタンに活用
👉 ジップ付き袋で平らにして冷凍すると、解凍が早くて◎
▸ ごはん・おにぎり
- ごはんを炊きたてでラップして冷凍
- おにぎりにして冷凍しておくと、朝ごはんやお弁当に便利
👉 冷蔵より冷凍が断然おすすめ(パサつかず、長持ち)
✅ 下ごしらえ一括のメリット
- 調理の時間が激減
→ 包丁を持つ回数が週2回で済む! - 洗い物が少なくなる
→ まとめてカット・味付けすれば、使う道具も少なくて済む - 料理のハードルが下がる
→ 「焼くだけ」「温めるだけ」になるので、忙しい日でも自炊しやすい - 食材ロスを防げる
→ 冷蔵庫で腐らせがちな野菜も、先にカットして冷凍で延命
✅ 最初は3〜5品だけでもOK
下ごしらえ一括というと、「たくさん仕込まないと意味がない」と思われがちですが、最初は3品程度からのスタートで十分です。
たとえば:
- 玉ねぎスライス(冷凍)
- 鶏むね肉(塩こうじ漬け)
- ごはん(小分け冷凍)
これだけでも平日のごはんづくりがかなりスムーズになります。
🎯 「準備を先に」が家事効率を上げるカギ
家事の中で“料理”は工程が多く、時間がかかりがち。
だからこそ、前段階をまとめて済ませておくことで、平日の負担が大幅に減ります。
「料理に向かう気力がない日でも、冷凍ストックがあるから大丈夫」
そんな安心感が、あなたの自炊と家事の継続力を高めてくれるはずです。
【4】「掃除グッズの配置」で移動時間ゼロに
● 洗面所には使い捨てクロス/トイレには流せるシート
掃除道具が遠いと、それだけでやる気が失せてしまいます。各場所に専用の道具を置いておけば、気づいたときにすぐ掃除できて、汚れの蓄積も防げます。
【5】“洗う”のではなく“捨てる”選択肢も持つ
● 油の多いフライパンはペーパーで拭き取ってから洗う
何でもきれいに洗剤で洗うのではなく、ひと手間の工夫で時間短縮。汚れが軽いうちに拭き取るだけで、洗う手間も減りますし、排水口の汚れ防止にもなります。
【6】使い捨てを「悪」としない発想の転換
● 台ふきんは洗わず使い捨てペーパーで/排水口ネットは毎日取り替え
「もったいない」より「無駄な時間を使わない」ことを重視。衛生的かつ時短になるなら、使い捨てアイテムの活用も立派な選択肢です。
【7】洗剤は「1つで何役」タイプに統一する
● お風呂用・トイレ用・床用などを1本に集約
あれこれ使い分けると管理も時間もかかります。「家じゅう使えるマルチ洗剤」を活用すれば、場所ごとに道具を取り替える手間が省け、在庫管理もラクに。

【8】「やらない日」をつくって家事ストレス軽減
● たとえば「土曜は掃除しない」「火曜は洗濯休み」
毎日頑張る必要はありません。「やらない日」をあらかじめ決めておくことで、気持ちにも余裕が生まれます。思い切ってサボる日も“効率化”の一環です。
【9】動線を意識した「収納の配置」
家の中をきれいに保つには、「しまう場所」が重要。
でも、どんなに整理整頓しても、収納の場所が“使う場所”と離れていると、結局すぐに散らかってしまいます。
そこで大切なのが、“動線に合わせた収納配置”。
これを意識するだけで、家事効率がグッとアップします。
✅ 「動線」とは?日常の“移動ルート”のこと
たとえばこんなルート、思い当たりませんか?
- 洗濯 → 干す → 畳む → しまう(洗面所→ベランダ→リビング→クローゼット)
- 帰宅 → かばんを置く → 手洗い → 着替える(玄関→廊下→洗面所→部屋)
このように、生活の中で自然に移動するルート=動線に沿って収納を配置すれば、わざわざ“戻しに行く”手間がなくなります。
✅ 具体的な収納配置の工夫例
▸ 洗濯ネット・洗剤 → 洗濯機のすぐそば
→ 洗濯前に使うものは、ワンアクションで手に取れる位置に。
▸ タオル・下着 → 洗面所の棚や引き出しへ
→ 脱衣所で着替えられるようにしておくとラク&スムーズ。
▸ ティッシュ・リモコン → リビングの“手が届く位置”に
→ ソファの横・テーブル下など、日常で使う場所に常備。
▸ エコバッグ・鍵 → 玄関周りにまとめて収納
→ 出かける直前にバタバタしない“仕組み化”。
▸ 調味料・調理道具 → コンロ周り・作業台下へ
→ “使う場面”に応じて、手の届く引き出しやラックに集約。
✅ “見た目よりラクさ”を優先する
動線収納は、多少見た目を犠牲にしてもいいんです。
たとえば:
- 食卓にティッシュやペン立てを常設してOK
- 脱衣所に収納棚を置いてタオルを見せる収納にしても◎
- 玄関ドア横にマグネットフックで鍵を掛けるのもアリ
「とにかく戻しやすい」「サッと手に取れる」が正義。
その場所で使うものは、その場所に置く。それだけで暮らしが一変します。
✅ 動線収納は「片づけの時短=生活の時短」になる
- ものを取りに行く手間がなくなる
- 探し物の時間が激減
- 戻すハードルが低くなる=散らからない
つまり、動線に沿った収納をつくるだけで、家事も片づけもラクになるというわけです。
🎯 「使う場所にしまう」だけで家事効率が変わる
動線収納の基本は、
“戻す努力”ではなく、“戻しやすい配置”にしておくこと。
家の中の「ここにあると便利だな」と思う場所にモノを移動させてみてください。
最初は違和感があっても、すぐに「これが正解だった」と感じられるはずです。
【10】「ついで掃除」を日常に取り入れる
● 歯磨き中に洗面台をサッと拭く/お風呂上がりに壁をスクイージーで水切り
意識しなくても体が動くような“ついでルーティン”があると、汚れをためにくくなり、掃除時間そのものが減ります。

【11】ルンバなど「家電に任せる」勇気を持つ
● 自動掃除機・食洗機・乾燥機付き洗濯機
「自分でやった方が早い」は一見合理的ですが、長期的には家電に任せる方が効率的です。機械に任せる部分と自分がやる部分を分けて考えましょう。
【12】「つくり置き」の考え方を柔軟にする
「つくり置き」と聞くと、
「おしゃれな常備菜を何品も用意して、タッパーにきれいに並べて…」
というイメージを持っていませんか?
でもそれではハードルが高すぎて挫折のもと。
実際に続いている人は、もっと**ゆるくて実用的な“つくり置き”**をしています。
✅ 「副菜をたくさん用意する」だけがつくり置きじゃない
つくり置きとは、「あとから使うために先に作っておく」こと。
つまり、副菜だけでなく、以下のような“主食・主菜・スープ”だって立派なつくり置きです。
▸ こんな「ゆるつくり置き」でもOK!
- ごはんを3合炊いて小分け冷凍
- 味噌汁を2日分まとめて作っておく
- 鶏むね肉をゆでてサラダチキン風に
- ひじきの煮物を作って冷蔵庫で3日保存
- カレーを作って冷凍1食分ずつストック
👉 「あと1食分ある」という安心感が、夕飯づくりのストレスを減らしてくれます。
✅ 平日がラクになる「作り置きベスト5」
メニュー | 保存方法 | 日持ち | 活用例 |
---|---|---|---|
ゆでブロッコリー | 冷蔵 | 3〜4日 | サラダ、弁当、スープに |
味玉(半熟卵) | 冷蔵+たれ漬け | 3日 | 丼・麺・弁当に便利 |
豚のしょうが焼き | 冷凍 | 2週間 | ごはんにのせて即丼ぶり |
野菜スープ | 冷蔵 or 冷凍 | 冷蔵:2日/冷凍:1週間 | 朝食や夜食にぴったり |
おにぎり | 冷凍 | 2週間 | 忙しい朝や非常食にも◎ |
✅ 冷凍・冷蔵の“使い分け”がポイント
- 2〜3日以内に使うものは冷蔵
- それ以上保存したいなら冷凍
- 水気の多いもの・生野菜は冷凍に不向きなので注意
👉 タッパー、ジップ袋、ラップなど、保存容器も使い分けると効率アップ!
✅ “がんばらない”作り置きの心得3つ
- 品数にこだわらない
→ 1〜2品あれば充分です。むしろ多すぎると食べきれず傷みやすい。 - 見た目より味と使い回しやすさ重視
→ 彩りや映えは二の次。おいしくて簡単が最優先。 - 休日じゃなくても、気が向いたときに作ればOK
→ 夕飯のついでに1品多く作る=それが自然な作り置き。
🎯 「先にちょっとやっておく」が家事のゆとりを生む
つくり置きの目的は、「毎回ゼロから作らなくていいようにすること」。
気合を入れて何品も作る必要はありません。
ごはんを冷凍しておくだけでも、立派なつくり置き。
「疲れていても食べるものがある」という安心感は、日々のストレスをグッと減らしてくれます。
ぜひ、“がんばらないつくり置き”から、あなたに合ったスタイルを見つけてみてくださいね。
【13】「見える化」でタスクを明確に
● ホワイトボードやスマホアプリで家事予定を可視化
何をやるかが曖昧だと、取りかかるのに時間がかかり、後回しになりがち。家事タスクを見える化すると、優先順位が明確になり、スピードもアップします。
【14】「朝の家事ルーティン」を決めて迷いを減らす
朝の時間はとにかく貴重。
出勤・登校・朝食・身支度などでバタバタしてしまい、家事まで手が回らない…という人も多いはず。
そんなときに効果的なのが、朝の「家事ルーティン」を固定すること。
やることをあらかじめ決めておくと、考える時間が減り、自然と体が動くようになります。
✅ 「迷わない朝」は、1日の効率を底上げする
人は、決断すること自体にエネルギーを使うと言われています。
だからこそ、朝に“やること”が決まっているだけで、余計な疲れや焦りが激減します。
しかも、朝に少しでも家が整うと…
- 夜の家事がラクになる
- 気分がシャキッとする
- 生活リズムが整いやすくなる
つまり、朝の5分〜10分が、その日1日を左右するといっても過言ではありません。
✅ 朝ルーティンのおすすめメニュー【5分〜10分でOK】
まずは「1〜2個から始める」のがコツです。
① 起きたらすぐ換気&カーテンを開ける
→ 空気の入れ替え+太陽光で体内時計がリセット。
② 洗濯機を回す(タイマー予約でもOK)
→ 朝イチで動かしておけば、出かける前に干せる。
③ 朝ごはんを作るついでにキッチンリセット
→ 食後の片づけが劇的にラクに。
④ テーブルや洗面台をサッと拭く
→ “ついで掃除”で1日きれいをキープ。
⑤ ゴミ出しついでに玄関まわりを整える
→ 靴をそろえる/チラシを処分するだけでもスッキリ。
✅ 家族がいる場合は「役割分担」もルーティンに組み込む
たとえば…
- 子ども:テーブルを拭く/食器を並べる
- パートナー:洗濯物を干す/ゴミ出しを担当
朝は全員が忙しい時間帯ですが、“毎日同じことを担当する”ルール化すれば、声かけ不要で自然に動けるようになります。
✅ ルーティンは“見える化”すると習慣化しやすい
- ホワイトボードや手帳に「朝のやることリスト」を書く
- スマホのリマインダーで通知
- 冷蔵庫に貼って家族全員で共有
👉 書き出すだけで“習慣のレール”に乗りやすくなります。
🎯 朝を制する者が、1日を制する!
「家事は夜まとめてやるより、朝に少しずつやっておいた方がラク」
と感じている人は多いはず。
でも、忙しい朝に“何をするか迷わない仕組み”があるだけで、気持ちと時間に余裕が生まれます。
まずは、自分ができそうな朝の家事を1つだけ決めてみることからスタート。
それが毎日できるようになったら、次の1つを追加する。
無理なく、自然と家事が回る「朝の流れ」を手に入れましょう!

【15】完璧を目指さない!「70点でOK」の考え方
● 「きれい=完璧」でなくていい。毎日回ることが最優先。
完璧を求めると、時間も労力もかかります。大切なのは「継続できる仕組み」を作ること。「まあまあきれい」「だいたい片づいている」で十分です。
おわりに|毎日の小さな工夫が「時短」の鍵
時短家事の本質は、「早く終わらせること」ではなく、「ムダな工程やストレスを減らすこと」にあります。
15個すべてを一気に取り入れる必要はありません。あなたの生活に合うものから、1つずつ試してみてください。
1日5分の短縮でも、1年積み重なれば30時間以上の差になります。
あなたの時間と心に、少しでもゆとりが生まれるきっかけになれば幸いです。