はじめに|「ちょっと不便」を解決するDIYのすすめ
「あともう少し使いやすかったらな……」
「買った収納用品、うちの間取りには微妙に合わない……」
そんな“家事のちょっとした不便”は、実は市販品をちょっと工夫するだけで簡単に解消できることが多いんです。
この記事では、特別な道具やスキルがなくてもできる、家事効率アップのためのDIYアイデアを厳選してご紹介。
「不便」を「便利」に変えるヒントを、実例とともに解説します。
第1章|なぜ「ちょいDIY」が家事を楽にするのか?
「ちょいDIY」で暮らしは一気に変わる
DIYと聞くと、「木材を切ったり、電動工具を使ったりする大がかりな作業」を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、ここで紹介するのは、“ちょいDIY”。つまり、市販品をちょっと工夫して使いやすくする小さなカスタマイズです。
たとえば、「100均のワイヤーネットを使ってシンク下に棚を追加」「突っ張り棒2本で隠し収納を作る」「フック付きマグネットで冷蔵庫の側面に小物収納をつける」――これらはすべて、ちょっとした手間と工夫で家事の手間を減らす“仕組み”を作るDIY。必要な材料はすべて100円ショップやホームセンターでそろい、道具もハサミやドライバー程度。特別な技術はいりません。
なぜ「ちょいDIY」が家事を楽にするのか?
1|動線がスムーズになる
家事が面倒に感じる理由の一つは、「使いたい物がすぐに手に取れない」「毎回あちこち移動している」という動線の悪さ。ちょいDIYを活用すれば、「使う場所に収納を作る」「手の届く場所に道具を配置する」ことで無駄な移動や探し物が減ります。
例:調理台のそばにラップやキッチンペーパーをマグネットで取り付けると、料理中のストレスが激減。
2|“戻す場所”が決まる
ちょいDIYで収納を追加したり、分類しやすくしたりすると、「これはここに戻す」というルールが自然に生まれます。家族全員が同じ場所に戻せるようになれば、“片づける”という負担そのものが減るのです。
例:玄関に100均のボックスとラベリングを設置し、「マスク」「カギ」「印鑑」などの置き場を固定すると、忘れ物も激減。
3|見た目が整うことでモチベーションが上がる
ちょいDIYを取り入れることで、雑然とした空間に“秩序”が生まれます。たとえ安価なアイテムでも、統一感をもって配置されていると、「片づいている」「使いやすい」と実感でき、掃除や整頓が楽しくなるのです。
例:カラーボックスに布の目隠しカーテンをつけると生活感が隠れ、部屋がおしゃれに見える。
「ちょいDIY」はハードルが低いから続く
「収納家具を買い換える」「工務店に依頼して棚を作る」といった本格的なリフォームはお金も時間もかかります。しかしちょいDIYは、今ある空間に“プラスαの工夫”を加えるだけ。道具やスキルに自信がなくても気軽に始められます。
加えて、失敗してもリカバリーが簡単。「この配置合わないな」と思ったら、貼り直したり位置を変えたりすればOK。気軽さと実用性を兼ね備えているからこそ、家事の悩みに“自分なりの答え”を作れる自由さがあります。
家事は「手間」を省くより、「しくみ」を作ることが鍵
忙しい日常では、「家事を頑張る」よりも「家事が回る仕組みを作る」ことのほうが重要です。ちょいDIYは、まさにこの“仕組み作り”の最短ルート。
・使う場所に置く
・取り出しやすくする
・戻しやすくする
この3つの原則を叶えるだけで、毎日の負担は確実に軽くなります。

第2章|キッチン編:時短&収納力UPのDIYアイデア
「キッチンDIY」は時短家事の最短ルート
キッチンは家の中でも特に“モノが多い”場所です。調味料、調理器具、ストック品、消耗品…。これらを使いやすく整理しないと、調理のたびに探し物が増え、動線が乱れ、家事の負担が増してしまいます。
だからこそ、ちょいDIYの効果が最も出やすいのがキッチン。ここでは100円ショップやホームセンターで揃う市販品を使った、「簡単・安価・すぐできる」DIYアイデアを紹介します。
1|シンク下の“デッドスペース”を収納に変えるDIY
■アイテム例:ワイヤーラック+突っ張り棒
シンク下は奥行きがあるのに、鍋やボウルを重ねて置くだけでは無駄な空間ができがち。ここに突っ張り棒2本+ワイヤーラックを使えば、棚をもう1段作ることが可能に。
【ポイント】
・高さを調整して鍋の上にもボウルが置ける構造に
・足のついたワイヤーボックスを活用すれば出し入れもしやすい
→ 収納量が1.5倍になるうえ、上下に分類できるから取り出しやすさも格段に向上。
2|コンロ周りの“浮かせる収納”で作業効率アップ
■アイテム例:マグネットフック、粘着フック、ワイヤーネット
よく使うお玉、トング、フライ返しなどは、引き出しの奥にしまうより**“見せる収納”で吊るすのが便利**。
【DIY例】
・コンロ脇の壁に粘着フックを等間隔で設置
・マグネットが使える壁なら、マグネットバーにフックを追加
・100均のワイヤーネットを壁に立てかけ、S字フックで器具を吊るす
→ 調理中の“探す時間ゼロ”に。使ったらすぐ戻せる導線も生まれ、片づけもラク。
3|調味料収納は“引き出す”より“見下ろす”収納へ
■アイテム例:スパイスラック、ブックスタンド、浅型ボックス
調味料を引き出しに立てて収納すると、奥の物が見えずに取り出しづらくなりがち。そこでおすすめなのが**“見下ろし式の収納”**です。
【DIYアイデア】
・引き出しの中にブックスタンドを並べて、小瓶を仕切る
・スパイスをラベル付きの容器に統一して、種類別に並べる
・浅型ボックスにグループ分けして収納し、ボックスごと引き出す
→ 「醤油・みりん系」「塩・胡椒系」など分類すれば、料理の流れがスムーズに。
4|冷蔵庫の横は“最強の収納面”に変わる
■アイテム例:マグネット付きラック、ワイヤーバスケット
冷蔵庫の側面はただの壁ではありません。マグネット収納グッズを使えば、ここが立派な「作業台の延長スペース」になります。
【使い方例】
・キッチンペーパー、ラップ、ふきんなどの収納ラックを設置
・スマホを置けるマグネットスタンドを設置してレシピ閲覧用に
・ゴミ袋や輪ゴムなど、使用頻度の高い雑貨も収納可能
→ スペースゼロから**“使える面”に変える**ちょいDIYの好例。
5|食品ストックの“見える化”収納でムダ買い防止
■アイテム例:透明ボックス、プルアウトボックス、ラベル
乾物・缶詰・インスタント食品などのストックは、見えなくなると存在を忘れがち。その結果、同じものを何度も買ってしまうことも。
【DIY例】
・透明ボックスで中身を見せる収納に
・1種類ずつ分類し、ラベルで「●●用」と明記
・賞味期限順に並べて、先入れ先出しができる仕組みに
→ ちょいDIYで食品管理の手間も大幅削減!
キッチンDIYのコツ|「使う場所に収納を作る」
どんなDIYでも基本は「使う場所の近くに必要な物を配置する」こと。遠い場所に置いてあるだけで、ほんの数秒の手間が家事ストレスにつながります。
ちょいDIYは、この“数秒の無駄”を削る小さな改革。結果として、キッチン作業がスムーズに進む環境づくりにつながるのです。
第3章|洗面・脱衣所編:スッキリ&時短のアイデア
生活感が出やすい場所こそ「ちょいDIY」の出番
洗面所や脱衣所は、毎日の身支度や洗濯のスタート地点になる空間です。しかし、タオル、洗剤、スキンケア用品、ドライヤー、下着類など多くのアイテムが集まるため、どうしてもごちゃつきやすく、生活感が出やすい場所でもあります。
そこで効果的なのが、**ちょいDIYによる「隠す収納」「取り出しやすい収納」**の工夫。限られたスペースでも、使い勝手をグンと上げることができます。ここでは、洗面・脱衣所をスッキリ整えつつ家事の効率もアップさせるDIYアイデアをご紹介します。
1|“浮かせる収納”でカウンターを広く使う
■アイテム例:粘着フック、マグネットホルダー、ワイヤーバスケット
洗面台の周りは狭いため、物を置きすぎるとすぐに散らかって見えます。そこでおすすめなのが、**“浮かせる収納”**です。
【DIYアイデア】
・歯ブラシホルダーをマグネットタイプに変更して壁面に装着
・ワイヤーバスケットを壁に粘着フックで取り付け、スキンケア用品や整髪剤を収納
・ハンドソープや洗顔料もボトルホルダーに引っかけて浮かせる
→ カウンターが広く使えるだけでなく、水はねで物が濡れるのも防げるため衛生的。
2|タオル収納は「取りやすく戻しやすく」が鉄則
■アイテム例:突っ張り棚、かご、ボックス
タオルは家族全員が毎日使うアイテムなので、出し入れしやすさ=使いやすさに直結します。
【DIYポイント】
・洗濯機の上部や脱衣所の壁面に突っ張り棚を設置
・そこにバスケットやボックスを並べて、フェイスタオル・バスタオルを分類収納
・取り出しやすくするために、縦置きにするor丸めて立てるのがベスト
→ 子どもでも自分で取れる収納にすると、家族の自立にもつながります。
3|洗剤・日用品は“ラベリング収納”で迷わない
■アイテム例:詰め替えボトル、ラベルシール、ブックスタンド
洗剤や柔軟剤、掃除用品は似たボトルが多く、使いたいものを取り出すまでに時間がかかることも。そこでおすすめなのが、ボトルの詰め替え&ラベリング収納。
【DIY例】
・100均の統一感あるボトルに詰め替え、ラベルシールで用途を明記
・棚や引き出しの中で、ボトルが倒れないようにブックスタンドで仕切る
・縦並びにすると見やすく、取り出しやすくなる
→ ラベルに「使用頻度」「使う場所」を記載するとさらに便利。
4|下着や着替えは“仮置きスペース”をつくって時短に
■アイテム例:布製ボックス、ワゴン、フック
脱衣所に「今日着る服」や「入浴後の着替え」を置く場所がないと、わざわざ別の部屋に取りに行く手間が発生します。これを防ぐには仮置きスペースのDIYが有効です。
【活用例】
・洗面所にワゴンを設置し、1段目に下着、2段目に部屋着を入れる
・着替えをフックに吊るして準備しておく(衣類のしわ防止にも)
・布製ボックスに一人分ずつ分けて「家族別ボックス」をつくるのも便利
→ 入浴から着替えまでがスムーズになり、朝のバタバタや夜の準備もラクに。
5|洗濯物の一時置き場は“掛ける”スタイルで効率化
■アイテム例:折りたたみ式ハンガーラック、突っ張り棒、ピンチハンガー
脱衣所では「洗濯前」「洗濯後」の衣類が混在するため、一時的に掛けられるスペースがあると便利です。
【DIYテク】
・突っ張り棒を洗濯機上に設置し、洗濯待ちの衣類を掛ける
・折りたたみ式ハンガーラックを設置し、干す前に分類しておけるようにする
・ピンチハンガーで小物をまとめて掛けておくと、後の仕分けがラク
→ 「洗濯カゴからそのまま洗濯機へ」が可能になり、動線が短くなります。
洗面・脱衣所DIYのポイントは「動作の連携」
洗面・脱衣所は、“洗う→着替える→しまう”という一連の動作が流れる場所。だからこそ、それぞれの動作がスムーズにつながる工夫=DIYのしどころになります。
ちょっとした仮置きスペースやラベルひとつで、家事や身支度が驚くほど快適になります。特に忙しい朝や、疲れた夜の“無駄な一手間”を省くことで、ストレスのない日常が手に入るのです。
第4章|クローゼット・衣類収納編:たたまない・迷わない収納
“たたまない収納”こそ、家事をラクにする近道
洗濯物をたたんで収納する作業――それは、日常の家事のなかでも特に「めんどう」と感じやすい工程のひとつです。しかし、現代の収納スタイルでは、「きちんとたたむ」ことよりも**“たたまなくても片づく”工夫をすること**のほうが、効率的で続けやすい方法として注目されています。
本章では、「どこに何があるかが一目でわかる」「片づけが秒で終わる」ことを目的に、ちょいDIYで実現する衣類収納術をご紹介します。
1|“かける収納”で服をたたむ手間をゼロに
■アイテム例:突っ張り棒、ハンガーラック、スライド式ハンガー
服をたたんでしまう代わりに、すべてハンガーにかける収納に変えるだけで、衣類管理の手間は劇的に減ります。
【DIYアイデア】
・クローゼット内に突っ張り棒を2段設置(上段=トップス、下段=ボトムス)
・市販のスライド式ハンガーパイプを取りつけ、手前に着る頻度の高い服を並べる
・服の種類ごとにハンガーの色を変えて視覚的に分類する
→ 洗濯後にそのままハンガーで干して、そのままクローゼットに戻せばたたむ作業ゼロ!
2|“立てる収納”で引き出しが見やすくスッキリ
■アイテム例:仕切りケース、ブックスタンド、ソフトボックス
引き出しの中に衣類を積み重ねてしまうと、下の服が取り出しにくくなりがち。そこで有効なのが**“立てる収納”**です。
【実践法】
・下着や靴下、Tシャツなどは丸めたり、三つ折りにして立てて収納
・100均の仕切りケースやブックスタンドを使って、カテゴリごとに仕切る
・中が見えるソフトボックスで「下着」「部屋着」「パジャマ」など分類する
→ 一目でどこに何があるか分かり、「探す・戻す」の動作も迷わずスムーズに。
3|衣類を“グルーピング”して迷わない仕組みを作る
■アイテム例:ラベル、布ボックス、カラーバスケット
衣類の収納で意外と時間を取られるのが、「今日なにを着よう?」という選択。これを減らすには、服をグループで管理するのがコツです。
【DIY例】
・「仕事用」「休日用」「部屋着」「外出用」など用途別にボックスを分ける
・各ボックスにラベルを貼って家族にも分かるようにする
・色分けバスケットを使って、子ども服などを家族ごとに仕分ける
→ 選ぶ時間・探す時間が減り、朝の身支度がグンとラクに。
4|季節外の服は“見えない収納”にまとめておく
■アイテム例:圧縮袋、収納ケース、ベッド下収納ボックス
クローゼットを快適に使うには、今使う服だけを手元に残すのが鉄則。季節外の服は視界から外しておくだけで、収納スペースが倍増します。
【整理術】
・圧縮袋にまとめ、ベッド下や天袋に収納
・収納ケースには「春夏物」「秋冬物」などラベルを貼る
・衣替えの時期は“入れ替えるだけ”のシステムにしておく
→ 日常的に使うスペースには、使う物だけ。これが散らかさないコツです。
5|「置きっぱなし防止エリア」で脱ぎっぱなしゼロへ
■アイテム例:スチールラック、小型カゴ、専用ボックス
帰宅後の服や、翌日にまた着る服など、「今すぐしまわない服」の置き場が決まっていないと、椅子や床が“仮置き場”になりがち。
【DIY例】
・クローゼットの一角や寝室に、小さなオープンラックを設置
・「一度着た服置き場」「明日の準備置き場」としてボックスを用意
・家族ごとに分けておけば、誰のものかもひと目で分かる
→ 脱ぎっぱなし・置きっぱなしを防ぎ、部屋の見た目がスッキリ。
クローゼットDIYの基本は「省く・見える・戻せる」
衣類収納で家事負担を減らすためのポイントは、次の3つに集約されます:
- たたむ作業を省く(→かける・立てる)
- 中身を見える化する(→仕切る・分類する)
- 誰でも戻せる構造をつくる(→ラベリング・定位置管理)
これらを市販品+ちょいDIYで整えるだけで、服の出し入れが圧倒的にラクになります。
第5章|玄関・リビング・掃除用具収納アイデア
家の“共用空間”こそ、ちょいDIYで暮らしが変わる
玄関やリビングは、家族全員が使う共用スペース。人が集まり、物が集まり、散らかりやすい場所でもあります。さらに、掃除用具などの「生活感が出やすいアイテム」もここに集中しがち。
この章では、玄関・リビング・掃除用具の収納を快適に整えるためのちょいDIY術をご紹介します。すべて市販品を使った簡単アレンジで、スッキリ見せつつ使いやすさも抜群です。
1|玄関の“散らかり”を防ぐには「定位置収納」がカギ
■アイテム例:シューズラック、ドア裏フック、マグネットケース
玄関に置きっぱなしになりがちなのは、靴だけではありません。マスク、鍵、印鑑、傘、バッグ、学校や仕事関係の小物など、“ちょい置き”が積もる場所です。
【DIYアイデア】
・ドアの裏に粘着式のフックを設置して、傘やバッグの定位置に
・玄関ドアにマグネット式ケースを取り付けて、印鑑やマスク入れに
・スリムなシューズラックを追加し、使用頻度の高い靴だけを表に出す工夫を
→ 「使ったら戻す」の習慣が自然に身につき、玄関が整います。
2|リビングの“生活感”は「隠す収納」でコントロール
■アイテム例:布製ボックス、カラーボックス、リモコンホルダー
リビングは家族のくつろぎ空間ですが、同時にリモコン、書類、文房具、おもちゃなどが散らかりがち。ポイントは、**“見せない収納”**をちょいDIYで取り入れることです。
【DIY例】
・カラーボックスに布製カゴを入れて、「ざっくり収納」+「見た目スッキリ」
・リモコンや文房具は、壁面にフック+ポケット収納を設置し、すぐ使える&戻せる仕組みに
・使用頻度の低い物はラベリングして、ボックスごとクローゼットへ移動
→ 出しっぱなしにしないだけで、リビングの“散らかって見える感”が一気に解消。
3|掃除道具は「すぐ使える場所にまとめて収納」
■アイテム例:つっぱり棒、ワイヤーネット、S字フック、マグネットフック
掃除道具は「見せたくないけど、すぐに取り出したい」。そんなジレンマを解決するのが、隠して・吊るして・まとめる収納です。
【DIYテクニック】
・クローゼットの扉裏に突っ張り棒を設置し、モップやハンディワイパーを吊るす
・ワイヤーネットを玄関収納や洗面所の壁に設置し、フックで掃除道具を分類収納
・掃除機はスリムスタンドを使って立てて収納し、コードもまとめる
→ 「見えないけど、すぐ取れる」を叶えれば、掃除のハードルがぐっと下がります。
4|“持ち出しセット”を作って忘れ物ゼロへ
■アイテム例:吊り下げ式バッグ、フック、ミニバスケット
玄関やリビングに置いておくと便利なのが、「持ち出しアイテムの定位置」。毎日使う物を1か所にまとめておけば、外出時の“あれどこ?”をなくせます。
【DIY例】
・マスク、ハンカチ、消毒スプレーをセットにした「外出グッズBOX」を設置
・吊り下げタイプの小物入れを玄関にかけ、家族ごとのスペースを分けて管理
・カゴやミニバッグを使って「保育園用」「仕事用」「買い物用」などに分類
→ 家族全員が迷わず使えて、朝の支度が圧倒的にスムーズに。
5|リビングに“仮置きゾーン”を設けて散らかり防止
■アイテム例:スタッキングボックス、ラタンバスケット、ローテーブル下収納
“とりあえず置く”ものを置く場所がないと、テーブルや床が散らかって見えます。そこでおすすめなのが、**一時的な「仮置きスペース」**の設置です。
【DIY例】
・ローテーブルの下にキャスター付き収納ボックスを設置し、新聞・本・充電器などの一時置きに
・スタッキングボックスを使い、家族ごとの「仮置きカゴ」を用意
・不要になった収納ケースをリメイクして、ケーブルやゲーム機器収納に再利用
→ 使った物の「一時置き」があるだけで、散らかる前に片づく習慣が生まれます。
“家の中心”を整えると、全体が片づく
リビングや玄関は、家族全員の動線が交わる場所。だからこそ、そこにちょいDIYの工夫を加えることで、家全体の「散らかりにくさ」が格段にアップします。
・出かける前に慌てない玄関
・くつろげるのに整っているリビング
・すぐ掃除できる便利な収納
この3つをちょいDIYで実現すれば、家事の効率も暮らしの快適さも一気に変わります。
第6章|実際にやってよかった!DIY成功事例
小さな工夫が「暮らしの質」を変えた!
「ちょいDIYって本当に効果あるの?」
「続かなかったら無駄にならない?」
そんな不安を持つ方のために、ここでは実際に市販品で簡単DIYを取り入れた方々のリアルな成功事例をご紹介します。どれも特別な技術や高価な道具は不要、100均やホームセンターのアイテムで誰でもマネできるものばかりです。
事例①:「洗面台周りの浮かせる収納」で家族全員が使いやすく!
Before
洗面台のまわりが常にゴチャついていた。子どもが歯ブラシを倒したり、夫がスキンケア用品を探してゴソゴソ…「見た目が汚いし、朝がバタバタする」との声が。
After
・100均のマグネットフック+歯ブラシホルダーを壁に取り付け
・スキンケア用品をワイヤーバスケットにまとめて“浮かせる収納”に変更
・「子ども」「パパ」「ママ」それぞれのエリアを分けてラベルを設置
効果
「洗面所のカウンターがスッキリして、掃除も時短になった。家族が自分で準備できるようになり、朝の支度がラクに!」
事例②:「クローゼットに突っ張り棒2本」で洗濯から収納まで直結
Before
服をたたんでタンスに入れるのが手間で、いつも山積みに。クローゼットもなんだか使いづらい。
After
・突っ張り棒を上下に2本設置し、洗濯後はハンガーのままかけるだけに
・シーズンオフの服は収納ボックスに圧縮して棚上へ
・使用頻度の高い服は「仕事用」「部屋着」などでゾーニング
効果
「たたむ時間が激減! 洗濯→干す→収納の流れがスムーズになって家事が回るようになった」
事例③:「冷蔵庫横のマグネットラック」で料理効率が倍増
Before
ラップ、キッチンペーパー、調味料があちこちに散らばっていて、毎回探すのが地味にストレスだった。
After
・マグネット付きの多段ラックを冷蔵庫の側面に設置
・ラップやキッチンペーパー、よく使うスパイスをすべてまとめて配置
・レシピ閲覧用にスマホホルダーも追加
効果
「料理中の“探す”時間がゼロになった。しかも見た目がスッキリして気分も上がる!」
事例④:「玄関ドア裏収納」で忘れ物ゼロに
Before
家を出るときに毎回「鍵どこ?」「マスク持った?」と慌ただしく、家族全員がモノを探していた。
After
・玄関ドア裏にマグネットケース+フックを設置
・印鑑、鍵、マスク、エコバッグをそれぞれ定位置化
・出入り口の横に「持ち物リスト」も貼り付けて見える化
効果
「朝のバタバタが激減! 子どもも自分で準備するようになり、声かけも不要になった」
事例⑤:「掃除道具の吊り下げ収納」で“掃除が面倒”を脱出
Before
モップやワイパーが押入れの奥にあり、出すのが面倒でついつい掃除を後回しにしていた。
After
・突っ張り棒をクローゼット内に設置し、S字フックで掃除用具を吊るす
・粘着フックにハンディモップを引っかけて、リビングにも設置
・掃除機は壁に立てかける収納スタンドでスマートに収納
効果
「使いたいときにすぐ手に取れるから、こまめな掃除が習慣化された!」
成功の共通点は「動線の短縮」と「視覚的なわかりやすさ」
成功者たちに共通していたのは、
✔ 物の**“あるべき場所”を決めた**
✔ 使いたいときに**“すぐ使える工夫”をした**
✔ 家族にも**“見てわかる”ようにラベリングや分類**をした
という点です。
難しい工具やスキルは一切不要。ちょっとのアイデアと市販品だけで、暮らしは確実に快適になります。

第7章|DIY初心者が気をつけたいこと
「簡単DIY」でも、知っておくだけで失敗が防げる
100円ショップやホームセンターで手に入る市販品を活用した“ちょいDIY”は、誰でも気軽に始められるのが魅力。しかし、思ったように使えなかったり、すぐ外れてしまったりといった小さな失敗も起こりがちです。
ここでは、これからDIYを始める初心者の方に向けて、「これは知っておくと役立つ!」というポイントや注意点をまとめました。少しの工夫で、DIYの完成度も満足度も大きく変わります。
1|「設置面」によってアイテムの相性は大きく変わる
■要注意ポイント
壁にフックを貼ったのにすぐ落ちる、マグネットが弱くてズレる…といったトラブルは、設置面の素材との相性が原因であることが多いです。
【チェックリスト】
- 粘着式フック:平滑な面(タイル・ガラス・金属)に最適。ザラザラした壁紙には不向き。
- マグネット:金属面(冷蔵庫・洗濯機など)限定。プラスチック面には付かない。
- 突っ張り棒:設置面がしっかりしていることが前提。クロス壁や斜め面には不向き。
→ 設置場所の素材を事前に確認し、使うアイテムを選ぶことが失敗を防ぐ第一歩です。
2|“とりあえず置く”はNG!事前に目的を明確にする
「ここ空いてるから、何か置こうかな」という発想でDIYを始めると、かえって散らかりやすいスペースを生むことも。
DIYの本来の目的は、“使いやすくする”こと。そのためにはまず、
- どこで
- 誰が
- 何を使うときに便利か
を具体的に考えてから取り組むのが大切です。
【例】
×「リビングに棚をつけたい」
○「毎日使う充電器とリモコンをまとめて、すぐ戻せる棚をつくる」
→ “目的ありき”のDIYこそ、家事をラクにする効果が長続きします。
3|耐荷重を必ずチェックする
100均商品や簡易的な突っ張り棚・粘着フックには、必ず**「耐荷重」表示**があります。これを無視して重い物をかけると、突然落下してしまい危険です。
【目安】
- 粘着式フック:300g〜1kg程度
- 軽量突っ張り棒:1kg〜3kg程度
- スチール棚やワイヤーバスケット:2kg以上のものもあるが設置面による
→ 重いものを置きたい場合は、壁面にしっかりネジで固定するタイプを選ぶか、床置きの収納を活用しましょう。
4|「家族にもわかる工夫」が継続のカギ
せっかく使いやすい収納をDIYしても、自分だけがわかっている状態では家族が散らかしてしまいがちです。
特に子どもやパートナーが一緒に使う場所は、“見てわかる”“迷わず戻せる”工夫が必要です。
【実践例】
- ラベルで「何を入れるか」を明記
- 家族ごとに色を分ける
- 写真付きラベルで小さな子どもでも理解できるようにする
→ 「共用スペースのDIYは、家族も使いやすく」が鉄則です。
5|“完璧を目指さず、仮置き感覚で始める”のがコツ
DIY初心者にありがちなのが、「まず完璧な仕組みを作ろう」と気負いすぎて手が止まるパターン。しかし、ちょいDIYはむしろ“試してみて、あとで調整する”くらいがちょうどいいのです。
- フックの位置が合わなければ貼り替え
- ボックスが合わなければサイズを変える
- 最初は仮置きで1週間試してみる
→ 完璧よりも**“使ってみて合うかどうか”を確認する柔軟さ**が、DIY継続のポイントです。
6|掃除・メンテナンスのしやすさも忘れずに
DIYに夢中になると、見た目や便利さばかりに目が行きがちですが、掃除しにくい収納は結局使わなくなるという落とし穴があります。
【チェック項目】
- 床に物を置かず“浮かせる収納”にできているか?
- 凹凸が多すぎてホコリがたまりやすくないか?
- 水回りで“カビが生えにくい素材”を選んでいるか?
→ DIYアイテムも**「清潔に保てること」が長く使うための大事な基準**です。
まとめ|「自分に合った仕組みづくり」がDIYの本質
DIY初心者が目指すべきなのは、「オシャレなインテリア」ではなく、**“自分や家族が暮らしやすくなる仕組み”**をつくることです。
- 最初は小さく始めてみる
- 必要に応じて見直す
- 無理なく、楽しく続ける
このスタンスこそが、失敗せずにちょいDIYを成功させる秘訣です。
まとめ|家事効率は「ちょっとした工夫」でグッと変わる
“特別なDIY”じゃなくていい。大事なのは「暮らしに合った工夫」
家事にかかる負担やストレスを軽減するために、大きな収納棚や本格的なリフォームを想像する必要はありません。むしろ、今回ご紹介してきたように、100円ショップやホームセンターで手に入る市販品を活用した“ちょっとしたDIY”こそが、家事効率をグッと上げる一番の近道です。
特別な道具やスキルがなくても、ほんの少しの発想と行動で、毎日の“めんどう”が“ラク”に変わる。その変化こそ、日々の暮らしを大きく支える土台になります。
本記事で紹介したポイントをおさらい
第1章では、「ちょいDIY」がなぜ家事を楽にするのかを解説しました。ポイントは“仕組み化”。物の定位置を決め、使いやすく整えることで、探す・戻すといった無駄な動作を省くことができます。
第2章〜第5章では、場所別にちょいDIYの実例を紹介しました。
- キッチンでは、浮かせる収納やマグネットアイテムで調理効率アップ
- 洗面・脱衣所では、タオルや洗剤の出し入れがスムーズになる仕組みづくり
- クローゼットでは、“たたまない収納”で家事の時短を実現
- 玄関・リビングでは、散らかり防止&掃除がしやすくなる定位置収納の工夫
どれも市販品で完結し、今日から取り入れられる内容ばかりです。
「自分仕様」にカスタマイズする楽しさ
DIYの魅力は、“不便”や“やりにくさ”をただ我慢するのではなく、自分で改善できる手段があることにあります。そしてそれがうまくハマったときの「快適さ」や「達成感」は、ちょっとした感動すらあります。
例えば――
・洗濯動線が整って、干す→戻すまでの時間が半分に
・調理道具の置き場を変えただけで、料理中のイライラがゼロに
・家族が進んで片づけるようになった
そんな小さな成功体験が、家事に対するストレスや不満を軽減してくれるのです。
「とりあえずやってみる」が大正解
DIYと聞くと「自分には難しそう…」と思いがちですが、ちょいDIYにおいては、完璧を目指す必要はありません。むしろ、「とりあえずやってみる」「うまくいかなかったら直せばいい」という軽い気持ちのほうが、継続しやすくなります。
大切なのは、自分の暮らしに合うかどうかを、実際に使いながら試すこと。一度使ってみて「これは便利」と実感できたとき、それはもうあなたにとって最高のDIY成功例です。
おわりに|DIYは“生活改善”の第一歩
家事を効率化したい。
でも根本から何かを変えるのはハードルが高い。
そんな時こそ、“市販品でできるちょいDIY”を取り入れてみてください。
- ほんの少しの工夫で
- 毎日の動作がスムーズに変わり
- 空間が整い
- 気持ちにも余裕が生まれる
それはただの「整理整頓」や「便利グッズの活用」ではなく、あなた自身が暮らしをデザインしていくプロセスそのものです。
「どうせ使うなら、もっとラクに、もっと気持ちよく」
そんな思いから始めるDIYが、家事のストレスを手放し、心地よい暮らしを実現する第一歩になります。
次にするべきことは、ホームセンターや100円ショップをのぞいてみること。
そして「これ、使えそうかも」と思ったら、ぜひ1つ、ちょいDIYを試してみてください。
その小さな変化が、毎日の家事をもっとラクに、楽しくしてくれるはずです。